◇ご挨拶
 

 軍事史学会会長

 橋 久志

 

軍事史学会が創立され『軍事史学』創刊号が発刊されたのは、昭和40(1965)年春、今を去る37年前のことです。初代会長は防衛大学校の平田俊春教授であり、その後、会長職の「トーチ」は安井久喜、野村実、伊藤隆の各氏へと引き継がれ、本年(平成14)5月の第36回年次大会で、私がその重責を担うこととなりました。

新体制下の副会長職には、継続の林吉永氏に加え、新たに戸部良一と原剛の両氏を迎えました。伊藤隆前会長と近藤新治前副会長には顧問にご就任いただき、新理事には7名、その他12名が新委員として加わりました。

こうした新体制の抱負は、学会がこれまでに培ってきた古き良き伝統を踏まえ、新世紀に相応しい目標を掲げ、その実現に取り組むことです。そうした伝統には、@過去のタブーや歴史観にとらわれることなく、「戦争と平和」に直結する「軍事」の学問的探究を行う、A会員が専門の学者・研究者はもとより、郷土史や軍事史の研究家や愛好家に至るまで広範囲の分野を背景に結集しているため、より開かれた学会を目指していること、B学会の企画・運営基盤が堅固であり、会員の帰属意識や貢献度が高いことなどが含まれます。しかも、近年若手研究者が急増する一方で、研究手法はますます「学際的」となり、学会誌への投稿も激増しました。正会員は1,000名に限りなく近づき、財政的基盤も安定しつつあります。また、大会や例会は常に隆盛を誇っており、会員による出版も急増しています。

そこで、本学会が一段と飛躍・発展するためには、@特集号を含む学会誌の更なる充実、A史料集の継続発行、B大会と例会の更なる工夫と充実、C国際交流の一層の促進を行います。

本学会は、「戦争と平和」に関する軍事の「実証的」研究活動を行い、国内では日本学術会議に登録され、海外では「国際軍事史学会」により日本代表の学術団体として公認されています。今後は学会の先輩諸氏が苦労して開拓してきた道を、会員諸氏と協力して、自らが誇りを感じることのできるものに変えていきたい所存です。





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